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カスハラ問題の解決には、示談書(和解契約書)は必要なのか?

カスハラ問題が生じてこれを処理しなければならない場合に、目指すべき結果として何を求めればいいのでしょうか。

一般にクレームが生じたときには、相手方の意見を丁寧に聴き、誠心誠意の対応を行うことが必要です。そうすれば、相手方の納得を得ることができるでしょう。カスハラ問題が生じたときも、まずはそうした誠心誠意の対応が必要なのは言うまでもありません。

では、その後も誠心誠意の対応を続けていれば、相手方から納得を得て示談書を締結し目の前のカスハラ問題がきれいに解決するのでしょうか。仮にそうなれば理想的ですし、文句のつけようのない結果と言えるでしょう。

しかしながら、そんなにうまくいくことはほとんどありません。多くの場合は、話せばわかるような相手方ではなく、いくら説明しても納得しないからこそ、カスハラ問題になっているのです。何度も何度も同じ話をし、いくら丁寧に説明しても、納得してもらえない場合もよくあります。そのような場合には、お互いに歩み寄れる状況になく、当然のことながら、示談書(和解契約書)を交わすようなことはできません。カスハラ問題が生じた場合は、こうした状況になってしまうことがよくあります。そのため、お互いの立場の違いが埋まらず、議論の平行線のままで終わるということも結論的にはやむを得ないと言えるでしょう。

では、「議論の平行線のまま終わる」というのは、どういうことでしょうか。
「議論の平行線のまま終わる」というのは、➀「こう着状態になったまま、相手方の要求がなくなるのを待つ」という場合、または、②「こう着状態になったのを機に、話し合いを打ち切る」という場合です。示談書のような目に見える結果ではないのですが、カスハラ事件の多くは、この2つの場合が現実的に目指すべき結果と言えるでしょう。

ここで重要なのは、このような具体的なカスハラ案件が生じる前に、誠実な対応を続けていても、話が全く通じない場合に、どのような対応を行うかの基本的な方針を決めておくことでしょう。また、上記の2つの場合に至るまでに、精神的な負荷がかかりますから、精神的な負荷を和らげる措置を講じなければなりません。

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弁護士 能勢 章

この記事を監修した人

能勢総合法律事務所代表弁護士。
私は従業員の精神が破壊されないよう、当事者に寄り添い、事件を解決することで悩みや不安を和らげ、新たな第一歩を踏み出すお手伝いをしたいと考えています。

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